エロもどき。
肌の上を指が滑る。
それは狙ったように弱い所を辿って。
少年は切なげに甘い声を上げる。
近付ける顔に少年が目を瞑り。
火照った頬と寄せられた眉が可愛いと思った。
少年は誘うように口を開き舌を絡める。
上顎の凹凸をなぞった舌に少年の体が震え。
合間に漏れる声が愛しいと思った。
耳を舐めて愛を囁けば、
少年が背筋を駆ける快感に身を捩る。
その間も肌を滑る手は止めず、
もどかしい感覚に少年は甘く啼いた。
そこだけを避けるように内股へ手をやると、
少年は耐え切れず声を上げた。
「は…やく…イれて…山…本ぉっ」
ぱちりと音がしそうな勢いで目を開く。
「………………なんで、あいつなんだよ…」
獄寺は忌ま忌ましく呟く。
例え夢の中でも役得な山本と、
昨日主人をおかずに行為に没頭した自分を恨んだ。
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結局夢オチかよ。
2004年09月05日(日)
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