静電気
「――ッいっ!・・・たぁー・・・」
「!どうしました10代目!!?」
「・・・あれ、今、獄寺くん痛くなかった?静電気きたんだけど・・・。俺だけ電気溜まってたのかなー・・・」
それちょっと嫌かも。
不意に当たった手をさすって言うツナに、獄寺が飛び跳ねた心臓を落ち着かせる。
「ああ、静電気。俺は痛くなかったっすよ・・・。――って、すいません俺だけ助かって!!」
「えぇっ、助かるって何!?」
急に頭を下げた獄寺にツナが目を丸くする。
「・・・って、何やってんの獄寺くん・・・」
自分の言葉に耳を傾けず、唐突に踊りだした獄寺をツナが呆然と見つめる。
「いや、こうして、静電気を、ためて、俺も、痛い目に、あえない、ものかと・・・」
シャカシャカとジャンパーをひたすらに擦り合わせて途切れ途切れに零す獄寺のその言葉に、
ツナは思わずその場に固まった。
「そ、そう・・・あえると、いいね・・・」
ツナにはなんだか風が余計に冷たく感じた。
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なんだこの話。
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